アート&デザイン 表彰記念品 ㈱日本金属工芸研究所 代表取締役 山田敏晶の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
表彰・表彰楯(表彰盾)・レリーフ彫刻・ブロンズ像・美術工芸品 オリジナル表彰記念品を通して心を豊かにするお手伝い
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表彰用のチーク材・・・
チーク材で額縁や楯(盾)を製作する事、また、それを商品として表彰用に利用する事は本当に難しくなってしまいました。
チーク材ってご存知でしょうか?
チーク(teak)は、落葉樹の一種で、アジアの熱帯地方から伐採され輸入されると聞いております。
材質はものすごく堅く、伸縮率が小さいので水に強いのです。
昔は船舶で使われていましたし、建築用の柱や家の床、そして家具などの用材として広く使用されていました。
チークはとても優れた高級材として様々な用途に用いられてきました。
ものすごく堅いので耐久性がありますし病害虫にも強いのが特徴。
天然の油成分があるので、オイルやニスで手入れしなくても耐久性があります。
実際に、何十年前の額縁でもいまだに艶々しております。
ただし量が安定していないことや、希少性の為、かなり高価です。
そして、環境問題においても違法伐採の代表格としてたまに名前が挙がります。
弊社ではそのチーク材を何十年間も使ってきました。
それこそ、草野球大会の表彰楯にも、もちろん国家行事の表彰記念品にも。
なぜなら、そこに取り付けるレリーフが本格的、個性的であるので、チーク材でないと額縁や楯との釣り合いが取れなくなってしまう事がある為です。
そして何より耐久性です。
そのような事情から、ほとんどどんな商品にも基本的にはチーク材を利用した額縁や楯板を使用していました。
そんな中、問題が発生しました。
というより、この問題は既に5年以上前から起きていましたが、弊社は大量在庫で何とか凌いできました。
しかし、2年前より徐々に在庫がなくなり、新規にチークの木材を確保する事自体が難しくなりました。
また硬くて加工しにくいチーク材を扱って額縁を製作できる職人がほとんど居なくなり、引退してしまったことも偶然ですが重なりました。
残っている職人も以下の理由でチーク材を取り扱う事ができなくなってしまいました。
そしてついに、一昨年、弊社で取り扱う額縁からチーク材がほとんどなくなりました。パーセンテージにすると取扱い額縁の90%~95%がチークでした。
繰り返しにもなりますがチークが利用できない理由として、
・ 輸入される数量が規制されている。
主に建築材料に廻されているのが現状。
したがって、建築関係以外で材料を確保する事は非常に困難。
(木材自体の在庫の不足)
・ 大変高騰している為、額縁の製造業者などが昔のように仕入れるのは不可能。
在庫を持っている業者さんも安価では提供してくれない。
つまり、価格の問題でもあるので建築や家具の業者でも入手困難になってきている。
(今後は黒檀・紫檀などと同じレベルの木材になっていく予定?)
・ チークの額縁を扱える職人が居ない為に製作不可能。技術力の低下。
(後継者、技術力問題)
・ 硬いチーク材を削る為の専用の金具、鉋などを研げる職人も居なくなってしまった。
(特殊な材料であるが故の需要不足→ 職人不足問題)
まあ、他の業種にもこれらは当てはまる問題ですが。
弊社はチーク材に執着していたので、利用する事をあきらめざるをえなかった時の事を今でも思い出します。
《チーク材のブック式額縁と現在使用している額縁の比較》
額縁や板などにもこだわりを持って材質を選定し、そして商品を製作し続けたいとしても、デザインや仕上、テクニック以外の「材料確保」という面でこだわりをもてなくなってきています。
これはどうする事も出来ないことなんです。
今でも未練はあります。
が、あきらめざるをえません。
現在確実に利用できる木材を選定し、その中でも一番弊社の作品にあった木材を選び出す。
新しく取引が始まった木工所の社長さんや専務さんの力を借りながらより良い材質のもの、色などの仕上げも一緒に意見を出し合い研究しています。
その時に適材である・最高である、と考えられる材料をこれからも探して、そして使用し続けること。
その結果、その時代に合った作品になるのかもしれません。
こだわっている事はお客様にも伝わっているので、だからこそ贔屓にして頂けるわけで。
こういう気持ちでこれからも製作していかなければなりません。
ただし、この事で勉強した事は、何事も臨機応変に、そしてあきらめるのも肝心。
でもでも、チーク材って…本当に素晴らしい木材なんですよ・・・。
実は今日もこのチーク材がらみでお客様に詫びを入れ、他の木材に変更して頂くお願いをしたので、突然また思い出したのです。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
オリジナル表彰記念品・ブロンズ像・レリーフ彫刻・アートアクセサリー
株式会社 日本金属工芸研究所
〒113-0023 東京都文京区向丘1-6-12
TEL 03-3811-7709 FAX 03-3813-0003
E-mail :support@jmaac.co.jp
URL :http://www.jmaac.co.jp
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◇JMAAC ㈱日本金属工芸研究所 会社ブログ
http://ameblo.jp/nihonkinzokukougei/
◇経営者の情報技術勉強会 IT研究会
http://www.itk.jp/
◇ビジネス情報ネットリンク集
http://www.jmaac.co.jp/jlink/link7new-1.html
◇FIDEM International Art Medal Federation
http://www.fidem-medals.org/
チーク材ってご存知でしょうか?
チーク(teak)は、落葉樹の一種で、アジアの熱帯地方から伐採され輸入されると聞いております。
材質はものすごく堅く、伸縮率が小さいので水に強いのです。
昔は船舶で使われていましたし、建築用の柱や家の床、そして家具などの用材として広く使用されていました。
チークはとても優れた高級材として様々な用途に用いられてきました。
ものすごく堅いので耐久性がありますし病害虫にも強いのが特徴。
天然の油成分があるので、オイルやニスで手入れしなくても耐久性があります。
実際に、何十年前の額縁でもいまだに艶々しております。
ただし量が安定していないことや、希少性の為、かなり高価です。
そして、環境問題においても違法伐採の代表格としてたまに名前が挙がります。
弊社ではそのチーク材を何十年間も使ってきました。
それこそ、草野球大会の表彰楯にも、もちろん国家行事の表彰記念品にも。
なぜなら、そこに取り付けるレリーフが本格的、個性的であるので、チーク材でないと額縁や楯との釣り合いが取れなくなってしまう事がある為です。
そして何より耐久性です。
そのような事情から、ほとんどどんな商品にも基本的にはチーク材を利用した額縁や楯板を使用していました。
そんな中、問題が発生しました。
というより、この問題は既に5年以上前から起きていましたが、弊社は大量在庫で何とか凌いできました。
しかし、2年前より徐々に在庫がなくなり、新規にチークの木材を確保する事自体が難しくなりました。
また硬くて加工しにくいチーク材を扱って額縁を製作できる職人がほとんど居なくなり、引退してしまったことも偶然ですが重なりました。
残っている職人も以下の理由でチーク材を取り扱う事ができなくなってしまいました。
そしてついに、一昨年、弊社で取り扱う額縁からチーク材がほとんどなくなりました。パーセンテージにすると取扱い額縁の90%~95%がチークでした。
繰り返しにもなりますがチークが利用できない理由として、
・ 輸入される数量が規制されている。
主に建築材料に廻されているのが現状。
したがって、建築関係以外で材料を確保する事は非常に困難。
(木材自体の在庫の不足)
・ 大変高騰している為、額縁の製造業者などが昔のように仕入れるのは不可能。
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つまり、価格の問題でもあるので建築や家具の業者でも入手困難になってきている。
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・ 硬いチーク材を削る為の専用の金具、鉋などを研げる職人も居なくなってしまった。
(特殊な材料であるが故の需要不足→ 職人不足問題)
まあ、他の業種にもこれらは当てはまる問題ですが。
弊社はチーク材に執着していたので、利用する事をあきらめざるをえなかった時の事を今でも思い出します。
《チーク材のブック式額縁と現在使用している額縁の比較》
額縁や板などにもこだわりを持って材質を選定し、そして商品を製作し続けたいとしても、デザインや仕上、テクニック以外の「材料確保」という面でこだわりをもてなくなってきています。
これはどうする事も出来ないことなんです。
今でも未練はあります。
が、あきらめざるをえません。
現在確実に利用できる木材を選定し、その中でも一番弊社の作品にあった木材を選び出す。
新しく取引が始まった木工所の社長さんや専務さんの力を借りながらより良い材質のもの、色などの仕上げも一緒に意見を出し合い研究しています。
その時に適材である・最高である、と考えられる材料をこれからも探して、そして使用し続けること。
その結果、その時代に合った作品になるのかもしれません。
こだわっている事はお客様にも伝わっているので、だからこそ贔屓にして頂けるわけで。
こういう気持ちでこれからも製作していかなければなりません。
ただし、この事で勉強した事は、何事も臨機応変に、そしてあきらめるのも肝心。
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